株式会社バカン [VACAN, Inc.]代表取締役
東京工業大学大学院を修了後,金融領域の研究員や事業戦略・経営管理・新規事業立ち上げなどの職種を経て現職。“いま空いているか1秒でわかる,優しい世界をつくる”リアルタイム空席情報配信サービス「VACAN」をリリースし,注目を集める。
街に出かけたとき,人気のお店やカフェが混んでいて
「並ぶのが嫌だな」と感じた経験はありませんか?
河野さんの会社が提供しているのは,街に発生する混雑を,
コンピュータの力を利用して解消させるサービス。
新型コロナウイルスへの対抗策としても期待されるサービスは,
世界をどう変えつつあるのか―?
※記事の内容は,2020年6月時点のものです。現在異なっている情報もありますので,ご注意ください。
プログラミングを
身につけるコツとは?
コンピューティングのなかでプログラミングは,
「この問題を解決したい!」
「自分で作ったゲームで遊びたい」
「あの人を喜ばせたい!」
といった具体的な目的がある人のほうが,
学習するうえで力を伸ばしやすいと思います。
たとえば,私は大学の授業で初めてプログラミングに触れたんですが,
じつは,最初はまったく好きじゃありませんでした。
だって,「画面上で文字を動かそう!」という課題をクリアしても,
特に自分の生活がよくなるわけじゃないし。
生活に結びつく“ミッション”を探そう!
「プログラミングっておもしろい!」と気づいたのは,
就職してからです。
自分で書いたプログラムを利用して,
コンピュータに事務作業をやってもらえば,
その間に私は別の仕事ができる。
すると作業の効率が上がり,
プライベートで自由に使える時間も増える。
つまり,自分がうれしくなるような利益を得られたことで,
プログラミングに興味がわいたんです。
自分の生活の中に,
プログラミングを通して解決したい課題があると,
目的がはっきりしますよね。
だから,飽きずに挑戦し続けやすいと思うんです。
人を幸せにするために,
プログラミングがある
Pプラス デジタル・情報活用検定の
「コンピューティング」の出題範囲には,
数式や図形を使った問題もあり,
数学的・合理的なイメージをもった人もいるかもしれません。
でも,プログラミング学習において,
私は「理系」「文系」は関係ないと思います。
それよりも,実現したい未来があるかどうかが大切。
プログラミングの本当の目的は,コードを組むことではなく,
人の快適さや喜びをつくることですから。
キミのアイディア次第で,
世界が変わる!?
VACANのサービスも,街の混雑を解消することで,経済効果だけでなく,
●行列に並ぶ人のイライラをなくす
●行きたい場所の選択肢を増やす
●空いた時間を有効活用する
といった,使う人にプラスになる効果を目指しています。
混雑がなくなり,みんなが心に余裕をもつことで,
周りに対しても温かい気持ちになれる。
自分たちの作ったプログラムを通して,
そんな
“優しい世界”を広げられるといいな,
というのが私らの理想です。
なので,操作に必要なボタンは
3つだけ!
どんな人でもVACANを使いやすいように「ユニバーサルデザイン」の発想が取り入れられているんですよ。